2014年1月26日日曜日
「海のトリトン」の音楽について
「海のトリトン」と言うアニメを覚えている方もいらっしゃるかと思います。
昔、音楽プロデューサーをやっていた頃アニメーションスタッフルームと言う会社から依頼がありました。
私はフリーのプロデューサーとして活動していましたが軸足は蛙プロダクションにありました。
スタッフルームの鈴木さんとは何回かCM音楽を作らせて頂いたご縁があり「今回長編アニメを作ることになったので音楽を作ってくれないかな?」と言う依頼でした。
その頃アニメの音楽はシンプルで効果音的なものが多く独立した音楽と言う物はほとんどつくられていなかったと思います。
自由に作らせてくれるとのお約束を頂いたので喜んでお受けしました。
アニメの効果音的なものではなく独立した音楽としても鑑賞に堪える物を作ろうと思いました。
基本はジャズ、それも考えられる限りの1流ジャズメンで、と夢は大きく!
作曲はコルゲン(鈴木宏昌)さんにお願いしました。
その頃「コルゲンバンド」と言う名前で活動していたメンバーを中心に編成を考えました。
テーマソングは子供たちにも覚えやすく勢いのある歌にしようとその頃ヒットしていたマカロニウエスタン(笑)風にとお願いしました。
GO GO トリトンと言うところだけは私が決めてあとはメロディ先行で作って歌詞は林春生さんにはめ込みで作っていただきました。
世間で言われているプロデューサーは西崎義展氏だというのはあくまでも映像についてであり私が西崎氏にお目にかかったのはたった1回きりです。
それも内容的な話はまったくなくどんな内容だったか思い出せないような事です。
音楽は本当に勝手に自由に作らせて頂きました。
鈴木プロデューサーには今でも感謝しています
テレビアニメ用の音楽を作りオンエアが始まってしばらくしてから熱狂的なファンが数多くできました。
「海のトリトン後援会」と言う組織も出来ました。
数多くの要望があり音楽だけのアルバムを作りたいと思うようになりました
色々と交渉しましたが売れるわけがないと許可が出ません、アニメ用の原盤は渡してしまっているので音源もありません
仕方なくもう一度再録音をしようということになりました。
同じメンバーで自主制作です、後援会の方たちにご意見を伺いながらレコーディングしました。
ところがジャケットにキャラクターを使用したいとの申し入れにも許可が出ません!
それで出来たのが真っ白なジャケットにトリトンとひとこと入ったレコードでした。
その代りシリアルナンバーを付けて5000枚限定にしました。
予算のない中で精いっぱいの制作でした。
それが思いもかけずに売れたのです!もう発送作業が大変で(笑)
その後レコード会社からアニメ版のサウンドトラックが発売されたようですが私は関わってはいません。
西崎氏、鈴木プロデューサー、コルゲンさんも鬼籍に入られてしまいましたが「海のトリトン」今でもたまに目にしますね!
懐かしい思い出です
2014年1月22日水曜日
「頂きます」という言葉
食事をする前に皆さん「頂きます」と、言うでしょう?
「頂きます」と言うのはそれを作ってくれた生産者に向かって言うのと、もうひとつ
命を頂きます、という意味もあります
米、魚、肉、野菜それぞれ命があります
人間が生きていくためには食物を取らなければなりません
そのためには他の命を頂くのです
古来から日本人は人間も自然の中の小さな部分であると考えてきました。
樹木にも神が宿り自然の中にはあらゆるものに神が宿っていると言う考え方です
人間は食物連鎖の頂点にいるのではなく動植物たちと同じ位置にいると考えてきました
ですから生きていくのに必要な命を自然から頂くという気持ちで畑を耕し魚を取り狩りをして鳥獣を捕獲してきました
捉えた獲物は無駄にせず肉、内臓、皮、骨までも役に立てようとしてきました
それが捉えたものの尊厳を守ることであり成仏させることだと思ってきました
そして必ず供養をしてきたのです
生命のあるものだけではなく自然の岩、海、滝などにも神を感じ敬ってきました
今、イルカ漁、捕鯨、などが非人道的などと非難する国がありますが古来から日本人はただ楽しむだけに漁をしている訳ではなく漁で得た獲物は全部食料に出来るものは食し油、皮、骨なども様々な道具に利用しています
またそれが供養になると知っているのです
鯨の髭は文楽の人形を操作する糸に使われています、現在は入手困難になっているそうですが・・
そういう日本文化を世界の人に理解してもらうのはとても難しいことだと思いますが少しづつでも発信出来たら良いけどと思っています
そういう気持ちを込めて「頂きます」を言いましょう!もちろん残さずにね!
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