2016年4月10日日曜日
CM音楽昔ばなし SammyDavisJr. サントリーホワイト
昔CM音楽のプロデューサー、ディレクターをやっていたのでその頃のあれこれを書いてみようと思いました
作詞家、作曲家、ミュージシャン、ヴォーカリスト、フィルムディレクターなど様々な人たちとの交流もあり思い出も沢山あります。
お読みいただければ幸いです
'73年に放送局主催の音楽祭がありゲストでサミーデイビスジュニアさんが来日するので彼を起用してCMを作ることになりました。
音楽制作を依頼されやっぱりジャズだね!と言う事になりました。
ジャズピアニストで作曲家でもあるコルゲン(鈴木宏昌)さんにお願いしました。
フルバンド編成の恰好良い曲が出来ました、が、サミーが来日してからリハーサルをやって、レコーディング、では間に合わない!
そこでこちらでカラオケをレコーディングしてガイドのヴォーカルを入れたものを譜面と一緒に送ることになりました。
ガイドのヴォーカルを誰にお願いしようかと悩んだ末松崎しげるさんにお願いしました。
サントリーホワイトの「GET WITH IT」と言う曲です。
CMフィルムは2タイプ作られ彼がアドリブで瓶を叩きながらスキャットで歌うタイプのCMが大ヒットしてACC、カンヌでグランプリを獲得したことはご存知の方もいらっしゃると思います
アドリブ編もフィルムディレクターさんは着けるブレスレット、リングなど音がどう響くか細かく計算して作り上げたそうです。
歌バージョンもオンエアはかなりありましたが今はネット上でも見つかりません!残念な事です
録音当日スタジオにはサミーとお付きの人が3人、2mを超すようなデカいボディガード!
彼はザ・スターと言った雰囲気です!
譜面片手にささっとマイクの前に、2回歌って「もういいだろう?」と言う感じ、私が粘って「もう一度お願いします」と言ったら
「私は40年間歌ってるんだ!シナトラなんかは1回しか歌わないんだぞ!」だって!
どうしても音程が少し悪い所があったのでそこを何とかお願いしてもうワンテイクさせて貰いました
余談ですが最初のテストの時「こういう風に歌えばいいのか?」と松崎さんの歌真似して歌ったのには驚いて全員大うけでした(笑)
そう、サミーは歌真似も得意分野なんですね!
それから何年続いたでしょうか、毎年1回アメリカで録音、撮影と言うのが続きました
サミーとはどんどん仲良くなり自宅でのパーティにスタッフ全員招待されビバリーヒルズのてっぺんの大きなお屋敷でのパーティでした
ピアノトリオの生演奏と30人ほどの招待客が居ました
家の中を案内してもらうとシネマスコープのスクリーンのある映画室もあり突然「映画を見よう!」とサミーが!見せられたのは「ザ・ヤクザ」でした!
ディーンマーティンが指を詰めるシーンがありゲストは大騒ぎ!「OH!NO!」などと叫びます(笑)
ガンルームにはずらりと銃のコレクションが並んでいました「これはジョンウエインが使ったものだ」などと解説付きでした。
モデルガンじゃないんですものね(笑)
そんなサミーももうこの世にはいませんが思い出は色あせることなく私の心にあります
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