2016年5月8日日曜日

CM音楽昔ばなし 素晴らしいJAZZピアニスト、作曲家、コルゲン(鈴木宏昌)さんの事


鈴木宏昌さんと言うよりコルゲンさんと呼んだ方がしっくり来るのでそう呼ばせてもらいます

コルゲンさんについては以前書きましたので重複する部分もあるかと思いますがやはり書かずにはいられません

彼に初めてお会いしたのは彼がまだビッグバンドのピアニストをしている時でした

スタジオミュージシャンとして度々仕事を一緒にしていましたが生真面目で真っ直ぐな心を持った素晴らしい方でした

もちろんピアニストとして一流の腕を持っていましたし周りのメンバーからも一目置かれる存在でした

「オリジナル曲の作曲はしていないんですか?」とある日聞きましたら「アレンジはやってるけど作曲はしたことない」と言う返事が返ってきました

こんな才能をほっておくのは勿体ないと思った私はCM音楽を作って見ないか?と誘いました

そして作曲家鈴木コルゲンが誕生したのです!」

それから長いお付き合いが始まりました、演奏家としてもどんどん頭角を現し石川晶とカウントバッファロー、コルゲンバンド、ザ・プレイヤーズと日本を代表するフュージョンジャズバンドで活躍するようになりました

CMの音楽に際しても一切妥協せず素晴らしい曲を沢山作りました

その中の何曲かはザ・プレイヤーズのアルバムにオリジナル曲として収録されています

キャノンのCMからは「ギャラクシー」、ヨネックスのCMからは「ワンダフルガイ」、NECのCMからは「マダガスカルレイディ」などです

他にも数多くの仕事をご一緒しました。また人間的にもまっすぐで素晴らしい人で私がお父さんと出会った時にコルゲンさんに会って貰いましたら「中々良い青年だね」と言ってくれたので結婚を決めました(笑)

またサミーデイビスとのサントリーホワイトのCMの為一緒にLAに言った時ビーチの近くにあるジャズのライブハウスでキャノンボールアダレイクインテットのライブに行きましたが

アメリカのスタッフがキャノンボールにコルゲンさんは日本のトップジャズピアニストだよと紹介してくれました

キャノンボールは最初は疑い深そうに「テルマサヒノは知ってるか?」と聞いてきました「うん、友達だし一緒にプレイしているよ」と答えるコルゲンさん

そこでステージで「今日は日本から友達のピアニストが来ているので一緒にやるよ」とコルゲンさんを呼んでくれました

お客さんはやんややんやの大声援!ブルースを、と演奏が始まりました、ピアノのアドリブになるとずっとコルゲンさんに演奏させます、お客さんも「もっともっと!」と応援です!

聞いている私は「これが音楽なんだな~!」と改めて音楽の力を感じました

演奏を終えて客席に帰って来るとお客さんたちが次々に握手を求めて来て「YOUのアルバムはアメリカで売っているのか?」などと聞いてきます

残念ながら売ってないんですよね

コルゲンさんと言えばエレクトリックピアノのイメージですが彼の生ピアノでのソロアルバム「with my whole heart」は素晴らしいです!

私の宝物のひとつです

2001年に亡くなってもう15年経ってしまいました。残念な才能が失われてしまいました


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